2006/04/30

ヴィム&ドナータ・ヴェンダース写真展 尾道への旅



映画監督のヴィム・ヴェンダースとその妻であり写真家のドナータ・ヴェンダースが、夫妻の友人でもある安藤忠雄設計の表参道ヒルズ内にある「O(オー)」で「ヴィム&ドナータ・ヴェンダース写真展 尾道への旅」をやっていたので見てきました。ヴィム・ヴェンダースの日本通ぶりと小津安二郎好きは有名ですが、京都から直島等を巡り、自身が最も好きな映画である「東京物語」のはじめと終わりのシーンの舞台である尾道まで、二人で撮り集めたものが展示してありました。面白いのは、同じ場所を撮っていても視点が全く違う点です。ヴィムはものすごく映画的。スクリーンで見る事を意識したかのような、長大な風景の写真。プリントも映画のスクリーンのように巨大なものでした。とくに尾道の全景を捉えた写真は圧巻でした。一方、ドナータはモノクロームで夢のような一瞬を切り取った幻想的な写真。自身でプリントしたのか、紙焼きがペラッと貼ってありました。うーん、どちらも凄いなぁ。とても興味深い写真です。それにしても、表参道ヒルズはGW初日だからか、あふれ変える程人がいましたが、こちらの写真展はあまり人が入っていませんでした。何故だ...!? こんなにも素晴らしい写真展がやっているというのに、みんな見ないの? 入場料がかかるから? やはり芸術より物欲か。まあ、ゆっくり見る事が出来たから良いのですが...。5月7日まで。