前川國男建築展
東京ステーションギャラリーで行われている「前川國男建築展」を見てきた。前川國男さんは名前だけ建築家であるというぐらいしか知っていなくて見に行ったのですが、いやはや感動いたしました。若いときル・コルビュジエについて建築を学び、その後の日本での建築のモダニズムの確立。戦前戦後に渡り、その建築に対する取り組み方は常に厳しい戦い。彼の生涯にわたる仕事は、一見地味な建築に見えるが、その中に盛り込まれているスピリッツには頭が下がります。すごい。脳天を後ろからたたかれたぐらいの衝撃を受けてきました。モノ作りに対する姿勢は、全てのクリエイターに通じるものだと思います。彼はあくまで建築デザイナーではなく、建築家なのです。このステーションギャラリーも東京駅の煉瓦作りの駅舎の中にあり、まさに前川國男さんの展示をするにふさわしい場所でした。展示の中に、丸の内の景観論争にまでなった東京海上ビルが、窓の外から本物が見えているという粋な演出もありました。このギャラリー自体も、東京駅煉瓦駅舎の大改修に伴い、この展示でいったん休館となるそうです。改修工事が出来上がるのが2011年。しかも煉瓦駅舎自体がオリジナルの3階建てに復元されるだとか。しばらくは駅舎の中が見れなくなるので、もうこれは絶対に必見です。
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