2006/05/21

マイケル・ケンナ展 「IN JAPAN」




恵比寿の東京都写真美術館でやっているマイケル・ケンナ展「IN JAPAN」を見てきました。写真家のマイケル・ケンナがここ数年日本を訪れたおりに撮られた写真を展示していました。マイケル・ケンナといえば、最近出版されたイギリスの原子力発電所を撮影した写真集を思い出すのですが、これは本当に圧巻でした。そのマイケル・ケンナが日本を撮るとどうなるのか興味津々で見に行きましたが、やはりマイケル・ケンナはマイケル・ケンナでした。凄いっ...。6センチ×6センチのフィルムに写し込まれる光と陰は、かくも幻想的で思わずため息が出ます。日本の風景に見えませんね...。写真展の中で上映されている短編ドキュメンタリーのインタビューで本人が述べておりましたが、子供の頃から孤独が好きなのだとか。絶対的な孤独感を持って、被写体(風景)と写真家の対話から生み出す写真群。そこに込められる“静なるエナジー”は、見るものを本当に圧倒します。これが無の境地というヤツでしょうか。なんでも日本の木々達には、マイケル・ケンナが話す英語が通じたそうです(本人談)。美しいモノクロームのプリントは、1枚持って帰りたいぐらいでした。展示場で売っていた今回の作品集が、凝った装丁ですごく良かったのでこちらを買い、展示品は持って帰らずにすみました。6月25日まで。行くべし。