2006/06/01

破壊



先日恵比寿の裏通りを回っていたら、アパートの取り壊し現場に遭遇しました。土曜日だったせいか、現場はお休みのようで、取り壊しが一時停止されている状態でした。このような裏通りも、街のリ・ニューアル化がどんどん進行していますね...。重機によって壁面がガッツリとはぎ取られ、壁の間から断熱材が覗いていて、まるで建物の解剖を見ているみたい。かつて住んでいた人がそのままに残していったのでしょう、赤いソファが残されていたのが生々しくて印象的でした。まるでキューブリックの映画の小道具みたいだ。この現場で見る重機群は、悪役以外何者でもありません。ここにかつて様々な人が、様々な問題を抱え暮らしていたのでしょうが、やがてその人達は別の住処へ移り、後に残った住居はこうやって粉々に破壊されていくと同時に、その事実は過去となりはかなく消えていくのか...と思ったりしていました。そしてここも取り壊した後は、またマンションでもおっ建つのでしょうか。まさに東京は、破壊と再生の街だ。