目玉の学校
モノの見方は人により千差万別ですが、この著者のシニカルでユーモアあるモノの見方には、いつもハッとさせられます。赤瀬川原平さんの「目玉の学校」は、そんな見る事についてを書いたやさしい教科書のような本でとても面白かったです。著者が以前別の本で書かれていた、裸眼で立体写真を見ることの体験をこの本でも書かれていて、久々に挑戦しました。ここで言う立体写真とは、ステレオカメラなどで撮影した写真を左右2枚並べ、左の写真は左眼で、右の写真は右目で見て、意識を拡散させながらかつ集中して見ていると、ある時、左右の写真がつながり、立体に像が浮かび上がって見えるのです。忘れずにその感覚が残っていたようで、立体に見ることが出来ました。これはとても不思議な感覚ですよ。初めての時は、自分の体の中にこんな感覚が存在しているのだと驚きます。これだけに限らず、いかに我々の眼は世の中のモノを都合良く見ているのか(見えているのか)をあらためて教えてくれる本です。筑摩書房。700円。
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