ご近所キャッツ[第2回]
シリーズ「ご近所キャッツ」。その第2回は、我が町池上に住む猫、昔ダンサーをしていたという猫のマリーさんと、かつてここいら一帯の親分猫をつとめていた権三郎さんの登場です。まずはマリーさんにお話を伺いました。
「マリーさんは何でも昔、池上本門寺の境内で、夜な夜なダンスを披露なさっていたとか...」
「えぇ〜、そうよ。以前は春になると、毎晩境内で激しく踊ってみせたわね...」
「どのくらい前ですか?」
「あなたっ、失礼ねぇ〜。それじゃあ私に年齢を訊いているようなもんじゃないのっ!」
「ああっ、失礼しました。では...、踊りはもうしてらっしゃらないのですか?」
「い〜いえ。今でも秋になれば、少しだけど踊るのよ。今でも私の踊りで、若い雄猫は、相当寄ってきちゃうから、困るわね〜」
「どういうダンスなのですか?」
「そうねぇ...。いまで言うHIP HOPってやつね。もう胸も腰もお尻もフリフリなのよ〜」
「そっ...そうですか。では秋になったら、ぜひダンスを見に行く事とします。楽しみですね」
「おほほほほっ」
「では次は権三郎親分さん。親分さんは、今はもうすっかり隠居生活ですか?」
「 ............ 」
「あのう、親分さんは、昔池上でのかなりの逸話があると聞いたのですが、何かその辺のお話しを聞かせて下さいませんかね?」
「 ............ 」
「あ...のう、親分さんはおいくつですか?」
「 ............ 」
「その眼の傷は、どうされたのですか?」
「 ............ 」
「親分さんの好きな食べ物は...?」
「 ............ 」
「あ...えーと...」
「兄さんよ...、男がべらべらそうしゃべるもんじゃねえよ」
「...! しっ...失礼しました!」
...ということでまた次回!
おふた方、ありがとうございました〜。
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