2006/04/03

河童の手のうち幕の内


「河童の手のうち幕の内」というタイトルの文庫本を読みました。著者は妹尾河童さん。妹尾さんといえば、昔父親が買ってきていた週間誌(新潮だったか朝日だったか...)だったと思うのですが、何かのエッセイを連載していました。子供だったのでエッセイ自体は読まなかったのですが、そこに載っている精密なペンタッチの俯瞰図の挿絵を見るのがいつも楽しみでした。妹尾さんと言えばこの俯瞰図の絵が有名ですよね。(本業は舞台美術家ですが)この本を読んで初めて知ったのですが、河童って名前は改名して本名にしてしまったことや、誰でも描ける俯瞰図の描き方の秘密が載っていたり、また旅のエピソードでのやんちゃ振りは凄いものがあるなぁと思いました。気取らない作者のように、さらりと読めて面白かったです。