2006/04/30

ヴィム&ドナータ・ヴェンダース写真展 尾道への旅



映画監督のヴィム・ヴェンダースとその妻であり写真家のドナータ・ヴェンダースが、夫妻の友人でもある安藤忠雄設計の表参道ヒルズ内にある「O(オー)」で「ヴィム&ドナータ・ヴェンダース写真展 尾道への旅」をやっていたので見てきました。ヴィム・ヴェンダースの日本通ぶりと小津安二郎好きは有名ですが、京都から直島等を巡り、自身が最も好きな映画である「東京物語」のはじめと終わりのシーンの舞台である尾道まで、二人で撮り集めたものが展示してありました。面白いのは、同じ場所を撮っていても視点が全く違う点です。ヴィムはものすごく映画的。スクリーンで見る事を意識したかのような、長大な風景の写真。プリントも映画のスクリーンのように巨大なものでした。とくに尾道の全景を捉えた写真は圧巻でした。一方、ドナータはモノクロームで夢のような一瞬を切り取った幻想的な写真。自身でプリントしたのか、紙焼きがペラッと貼ってありました。うーん、どちらも凄いなぁ。とても興味深い写真です。それにしても、表参道ヒルズはGW初日だからか、あふれ変える程人がいましたが、こちらの写真展はあまり人が入っていませんでした。何故だ...!? こんなにも素晴らしい写真展がやっているというのに、みんな見ないの? 入場料がかかるから? やはり芸術より物欲か。まあ、ゆっくり見る事が出来たから良いのですが...。5月7日まで。

2006/04/29

ねこにゃんぼう


GWがあることもあり、どうもバタバタと忙しいです。まったく猫の手も借りたい心境ですね。...ということで、買ってきました猫の手ならぬ「ねこにゃんぼう」。昔、売っていたモノの復刻リメイク版です。レバーを強く握ると腕の先がクイッと曲がり、さらに握ると爪がシャキンと出てきます。肉球も、もちろん再現。柄は「茶トラ」「サバトラ」「黒タビ」の3種類出てました。うーん、猫好きは必須のアイテムです。早速HAL9000と対決してみましょう。


「おーい、ハール、ハール...(クイックイッ)」「ニャウ?」「えいっ、えいっ」「フーッ、ハフッ、ハフッ」「わわわ!」


うーむ、どうやらHAL9000はこれを食べ物と勘違いしたようです...。
バンダイから発売。945円。

B1 bis


また戦車ネタで恐縮ですが、パリで国際モデルショーが4月13日から17日まで開かれていまして、そこでTAMIYAから久々に1/35スケールMMシリーズの新製品の発表がありました。タイミングを狙ってか、新製品はフランスの戦車「B1 bis」です。渋い...! フランス人は心くすぐられますね。世界初モデル化だそうで、かなりワクワクするアイテムです。さすが世界のTAMIYA。それにしてもヨーロッパの方は、このような大規模なホビーショウが開かれるので羨ましいです。模型作りが、完全に市民権を得ている趣味なんですよね。大人から子供まで楽しめるこの規模の催し物は、日本ではあまりありません。しいてあげるなら来月静岡で開催される「第45回静岡ホビーショウ」ぐらいでしょうか。僕は一昨年前、静岡に行く用があったので、ついでに見てきたのですが、いやなかなか良かったです。田宮模型本社もその時見学しました。今年も行きたいと思っているのですが、仕事がすでに土曜日に入ってしまっているので、5/19日曜日しかない。静岡か...うーん、行きたい。「B1 bis」も見たいしなぁ。

2006/04/28

コーヒーもう一杯 第二巻


山川直人氏の「コーヒーもう一杯」第二巻が出たので読みました。第一巻(1月4日blog紹介)に続き、どこかせつなくモノ悲しい、大人じゃないとこのストーリーの良さはわからない一話完結の漫画です。スクリーントーンを使わず、全て手書きで描かれる山川氏の独特な絵柄は、まさにコーヒーのような味わい深さです。帯が表紙の絵柄になっている装丁もなかなか良いですね。前作の第一巻に影響され、僕はこの作品のおかげで家でもコーヒーを入れるようになりました。相変わらずの女性のかわいらしい描き方。うーん、この作品を読んでいると、コーヒーをもう一杯飲みたくなります。三巻も楽しみだけど、出るのはまだ当分先だなぁ。

2006/04/27

WTM9


海洋堂原型制作の食玩、ワールドタンクミュージアムの第9弾が発売されました。今回は戦後の戦車シリーズということで、またもや魅力的なラインナップです。砲塔が無く車高が異様に低いスウェーデンのStrv.103や米国のシェリダンなど、子供の頃たしかTAMIYAのモーターで走る戦車シリーズで出ていたアイテムを発売するとは、相も変わらずの海洋堂の企画制作ぶり。そして、食玩としては行くとこまで行き着いたと思われる戦車の出来の良さ。モリナガヨウさんのイラスト解説も毎回読むのが楽しみです。パッケージイラストも毎回違うイラストレーターが手がけており、今回はミリタリーファンにはおなじみの中西立太氏です。うーん、こだわっている。シリーズは第9弾まできましたが、いったいどこまで行くのだろう。こうなったらとことん行って欲しい。ぜひとも存続を望みます。

2006/04/25

マミヤOP撤退


中判カメラのマミヤOPが、カメラ事業部を撤退することになったそうです。ガーン。またしても...。やはりデジタル化の波に勝てなかったみたいですね。昨年末に中判デジタル一眼レフカメラ「Mamiya ZD」が発売されたばかりなのですが、思ったほど売れていないようです。光学機器事業の全てを、コスモ・デジタル・イメージング株式会社というところに譲渡してしまうとのこと。うーん、残念ですね。かつては、仕事で使われている写真は中判カメラで撮られたブローニー判フィルムのポジ素材を扱っていましたが、今はまったく扱ってないです。中判フィルムの解像力は凄いんですけどね。気がつけば、フィルムは使わずほとんどデジタル。マミヤは時代に合わせて「Mamiya ZD」という魅力的なカメラを開発したのですが、コストが見合わなかったのでしょうか。開発期間もかなり予定よりオーバーしていたみたいだし...。60年もの歴史をもつカメラメーカーなだけに、今回のことは本当に寂しいです。

SW リアルマスク3


スターウォーズのリアルマスクシリーズの第3弾がやっとこさ発売されました。このシリーズの造形のクォリティの高さには、いつも舌を巻きます。うーん、凄いっ。原型製作はコトブキヤです。もちろんルーカスフィルム公認。ここは昔からスターウォーズのフィギュアを作り続けているところです。このヘッド、磁石が仕込まれているので、スチールの壁面等にくっつくのです。磁力がかなり強力なので、ガッチリつくので重宝しております。自宅では、換気扇フードの上にメモ書きやチラシ等を留めておくのに使用し、会社ではポスターの色校正などが出たときに、スチールロッカーにビタンッと留めるのに使用しております。なかなか便利です。420円。

2006/04/23

ウォレスとグルミット 


久しぶりに映画館で映画を見ました。「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」です。発明家ウォレスとその相棒犬のグルミットが織りなす楽しいコマ撮り立体アニメーションです。相も変わらずニック・パーク監督が作り出す、シニカルでブラックユーモアあふれるストーリー展開で、あっという間のひと時を楽しませてくれます。このシリーズは登場人物達の見た目がまったくかわいくないけど、どこか憎めないキャラ達ばかり。とくに名犬グルミットは、まったくセリフが無い(ワン!とも言わない)のですが、その活躍ぶりと存在感は素晴らしいです。もっとシリーズを続けて欲しいですね。しかしコマ撮りアニメはなにせ製作期間がかかりますからね。この作品も企画立ち上げから完成まで5年かかっているそうです。ちなみに本年のアカデミー賞アニメ部門でこの作品受賞しております。(この作品があったので、ハウルはダメでした...)。うーん、本当に面白かった。これはおススメです。

シューマッハ66P


F1イタリアグランプリ、イモラサーキット公式予選で、ミヒャエル・シューマッハがポールポジションをとりました。これで歴代最多ポールポジションの記録を持つアイルトン・セナの記録を抜き、66ポールとなりました。うーん、いやこれは凄い。思えば12年前にセナが亡くなったこのイモラサーキットでとるというのは、感慨深いものがあります。今年引退も囁かれているシューマッハですが、皇帝の渾身の走りを見せてくれました。本戦が楽しみです。ところで我らが「スーパーアグリ・フォーミュラー1」チームは、21位、22位の最下位組ですが、佐藤琢磨くんが1分27秒台でミッドラン勢に迫るタイムをたたき出しています。これはなかなか凄いです。(ちなみにシューマッハは一人22秒台です)がんばっていますよ。早く新車投入が待たれます。がんばれ僕らの「スーパーアグリ・フォーミュラー1」チーム!

2006/04/22

birkenstock POP.AD.



新宿駅構内の南口近辺を歩いていたら、ビルケンシュトックの広告を見つけました。コインロッカーを使った広告です。近年街中を歩いていると、うんざりする程ありとあらゆるところに広告が氾濫していますよね。自分もそれを制作するのに携わる一人なのですが、さすがに嫌気がさしますね。少しでも隙間があると広告をつけちゃう...。もうこれ以上広告面積を増やさなくていいんじゃないでしょうか。でもこのビルケンシュトックの広告は、屋外風景をうまく使った広告でセンスが良く好感が持てます。なんだかロッカーを開けるとビルケンのサンダルが入っているかもと期待してしまいます。POPでカッコイイ。本当に買いたければ、このまま南口を出てお店へどうぞという趣向だ。そろそろ暖かくなってきたし、僕も一足欲しいなぁ。

ゲド戦記


スタジオジブリの新作「ゲド戦記」の予告編がジブリのHPで見れますね。先日、NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」の鈴木敏夫さんの回を見まして、この作品に興味をもちました。今回は宮崎駿監督ではなく、その息子の宮崎吾郎監督作とのこと。えーっ。はじめは親の七光りか...と思ったのですが、番組を見ていたら、これはなかなか面白そうかもと感じました。絵柄はもう宮崎アニメそのものです。「ゲド戦記」とは原作物で、監督はかなり昔から相当な思い入れを持っているみたいですね...。なぜこの作品が作られて、息子が監督することに至ったかは、ジブリのHPに出ています。うーん、出来上がりが楽しみです。夏公開。

2006/04/21

α


ソニーの一眼デジカメの正式サイトが立ち上がりました。ブランド名を「α」とするそうで、この夏に発売するみたいです。ブランド名の「α」は、ギリシア文字の1文字目で「始まり」であることと、「最重要」との意味を持つこと。そして一眼デジカメ事業を引き継いだコニカミノルタの「αシリーズ」ブランドを継承するという意味が込められているそうです。ふーん。サイトを見ていても、ソニーの一眼デジカメに対する本気度が伝わってきます。夏に発売予定の製品を早く見たいですね。楽しみです。

2006/04/20

BRAUN BOOK


BRAUN50周年記念の本が出てまして、以前買っていたのですが紹介するのを忘れていましたのでご紹介。タイトルが「BRAUN 50Jahre Produktinnovationen」。洋書なので、当然言葉は日本語ではなくドイツ語のようです。よって読めないのですが、しかし写真が1点1点とても丁寧に美しく撮影されており見ていて楽しめます。おなじみのシェーバーから電動歯ブラシ、オーディオにコーヒーメーカー、時計に体温計、はてはカメラ用のフラッシュ等々...50年前からほぼ現在までの商品全てが網羅されてまして、とても見応えありますよ。BRAUNの製品は、どんなに古いものでも現在でも通用するデザインで驚きます。BRAUNの不変的なデザイン哲学に乗っ取ってデザインされているだけあって、どれも本当に美しいデザインです。うーん、凄い...。日本では販売されてないものもあり、見ていると本当に欲しくなるなぁ。僕はとくにトースターが気になりました。これはもうBRAUNファンは必須の本です。

2006/04/18

JAF Mate


僕はJAF(日本自動車連盟)の会員ですので、毎月会員誌「JAF MATE」が届くので読んでいます。これがなかなか内容充実で面白いです。中身はもちろん車に関する事ばかりですが、ドライブでの旅先情報やグルメ情報、運転の危険予知の実験ページ、眠気対策や少しですがF1情報、4コマ漫画、シートベルト対策やQ&A等々...、車を運転する人ならば興味ある事ばかりです。記事自体も非常に丁寧に作られており、すごく参考になる事ばかりです。エディトリアルデザインも好感の持てるデザインで読みやすい。表紙の写真も良いです。もう10年前ぐらいに1度、JAFにはお世話になった事があるのですが、今でもずっと会員であり続けています。やはり、いざという時とても助かるのです。

2006/04/16

TAKEO PAPER SHOW 2006




毎年楽しみにしているイベント「TAKEO PAPER SHOW 2006」へ行ってきました。紙のメーカー竹尾が、毎年紙の新製品の発表と共にテーマを設けて、紙を使った様々な作品をデザイナーに発注し、発表する場なのです。今年のテーマは「UNBALANCE/BALANCE」。まずは「BALANCE」。紙の持つ質感を意識して出来上がった世の中のモノを展示。例えば「ふんわり」はトイレットペーパーとか...。おしりをふくものなので、ソフトな質感を当然求められますよね。そういったものを見直してみる。世の中には本当に様々な紙が出回っているのに驚かされます。そしてもうひとつは「UNBALANCE」。逆に目的と紙の持つ質感が相反している紙で調和を持たせるというもの。こちらの方は、いろいろなデザイナーのオリジナル制作物で、例えば鍵の形が切り取られた紙のカードキーとか...。様々な趣向とアイデアをもちいて作られたモノばかりで、実際に商品化すれば良いと思わせるモノばかりでした。うーん、すごいっ。あと、ここではいつも紙の見本紙をくれるのですが、そちらも洒落ていて今年はカジノ風でした。竹尾の社員の人が、カジノ風のテーブルの上でトランプ型の紙の見本を来客者に配り説明するというモノ。そんな遊び心がいつも心憎いです。

2006/04/15

SF画家 加藤直之


加藤直之さんと言えば、僕が子供の頃からSF画家の第一人者でした。とくに早川SF文庫の挿絵は有名で、その重厚でリアルな絵はとにかくカッコ良くてため息が出ます。中でもロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」のイラストはすでに伝説でした。後にガンダムに影響を与えたと言われるパワードスーツの元祖です。そんな加藤氏が自ら書いた、ご自身の絵の解説本イラスト集「SF画家 加藤直之」が出たので早速読んでみました。加藤氏のそのストイックで妥協を許さぬ頑固な性格が絵に表れている事がわかり、とても面白かったです。とくにパワードスーツに対する想い入れは、凄いものがありますね。一枚の絵に、これだけの思いが込められているは、自分も制作する仕事なだけに、その気持ちよーくわかります。なんか久しぶりに僕も絵が描きたくなりました。うーん、SFって良いですよねぇ。

2006/04/14

僕らのマイケル情報


米国のPOPスター僕らのマイケル・ジャクソンが、「ソニーの助力で債務再編に成功した。破産をなんとかまぬがれそうだ」と滞在先の中東バーレーンから喜びの声明を出したそうです。アォ! マイケルは、少年への性的虐待をめぐる裁判の弁護士費用や大豪邸の維持で、2億7000万ドル(約320億円)に上る借金を抱えているそうで、破産の危機に直面していたらしいのです。さすがマイケル、借金の額もケタ違いにBIGですね。なんでも彼が持っているビートルズ楽曲版権の一部をソニーに手放して、資金返済にあてるみたいです。フゥー! 金にかこつけて買っていたビートルズの楽曲版権がここで役に立つとは...、よもやマイケルも予想だにしてなかったでしょう。でもこれによって、聴き手の僕らは何か影響がでるのでしょうか。僕としては、ビートルズの曲はもはや人類の遺産に値するモノだと思うので、出し惜しみせず、みんながいつでも曲が聴けるような状態になって欲しいです。ねぇソニーさん。

2006/04/13

HAL9000伝 その10


猫のスタンダードポーズといえばこれでしょうか。「直立不動の待機」の姿勢です。誰が教えたわけでもないのに猫はよくこのポーズになりますね。HAL9000も例外ではないです。やはりよくこのポーズをとる。しっぽの位置が絶妙である。ふーん。れいによって聞いてみました。「そのポーズはいったい何のためなの?」「ヨガだニャ」      
なるほど...。

2006/04/12

オン・アン・アイランド


ピンクフロイドのデイビット・ギルモアさんが22年振りにソロアルバムを出されましたので聴いてみました。サウンド全体は、ちょっと今時の癒し系な感じでしょうか。ゆったりと壮大な感じで、フロイド時代の「炎〜あなたがここにいてほしい」あたりを彷彿させます。プロデューサーにはクリス・トーマス、フィル・マンザネラが名を連ねています。クリスは随分と久しぶりですよね。そのほかミュージシャンにはデヴィッド・クロスビー、グラハム・ナッシュ、ロバート・ワイアット、ジュールズ・ホランド、リチャード・ライト、ガイ・プラットら、そうそうたるメンバーが参加していますね。ギルモアさんが気のおける仲間達と、リラックスムードで作られたのでしょうか。僕的には、もう少しピリリとしたサウンドも欲しいところだったですが。でもなかなか良い感じ。夜に聴くのがベストかな...。

2006/04/11

猫のアゴ


そういえば猫のアゴって...、ありましたっけ。いやありますよね。人間のようにはとがっておらず、ものすごく平べったくって小さいけどHAL9000にもアゴはありました。下から見ると口はへの字に曲がっているのがよくわかりますね。それに頭の大きさに対して、口の比率が大きい。ふーむ。アゴ下に生えている毛はとても柔らかく、僕もよく「フミフミフミ〜」と言いながらなでてやります。そうするとHAL9000はちょっと気持ちよさそうな顔をします。ここをなでると気持ちいいのでしょうか。たぶん弱点でもあるのでしょう。普段はアゴは外面からは見えづらいですが、肉食の動物にとっては重要な部分です。僕もよく噛まれます。痛い。痛いので噛まないでください。ね。フミフミフミ〜。

2006/04/10

ライカ銀座店


銀座にライカのお店が、今月の22日にオープンするそうです。独国ライカの世界初の直営店になるんだとか。ライカと言えば、カメラを持った人なら一度は持ちたいカメラですよね。でもものすごく高額で、ボディ新品で約50万、レンズも軽く20〜30万から上を見ればきりがないほどの値段となっております。しかし、そのレンズの写り具合と、機械の完成度は一生もんであります。とくに日本人はライカ好きが多いようで、やはりマーケット市場を考えて日本にお店を出すことにしたのでしょうか。しかも銀座に出すというのがまたいい。お客さんを選んでおりますね。お店では製品のフルラインナップの紹介、修理やメンテナンスの相談を受け付けてくれるそうです。うーん、これは楽しみ。銀塩カメラは手が出ないけど、ライカはデジカメも出てまして、今度C-LUX 1というモデルが出るのです。でも実はこれ、パナソニックのFX-01のOEMなのです。うーん、それでもひかれます。高いんでしょうけど...。

2006/04/08

戸川書店再び



まだ終わってはいませんでした。一昨日恵比寿を通ったときに見えた戸川書店のれいのメッセージ。なんと、またもや衝撃的なメッセージが掲げられているではないですかっ...!! 「ありがとうございました この場所から移ります 古本屋はずっと続けます」。ガーン。前回(3月14日blog参照)のメッセージで最終回となったはずの戸川書店が、古本屋はまだやめんと力強くアピールしているのです。一度はもうダメだと見せかけて、不死鳥のように復活する心憎い演出です。いやまいりました。入り口には張り紙があり、恵比寿の東口へ移設し、これからはインターネットと目録で営業します...と書かれてありました。5月から営業再開するそうです。うーむ、戸川書店侮り難しです。がんばれ、戸川書店!

特集 太陽の塔(後編)



行った当日は「太陽の塔」の左側のスペース内で、万博梅祭りがちょうど開催されていました。たくさんのじいさんばあさんが、最新の一眼レフのデジカメを駆使して、梅と太陽の塔を撮影されてました。うーん、それにしてもお元気でいらっしゃる。写真創作に対しても意欲的ですね。素晴らしい。僕でさえ一眼レフと三脚は重いのでコンパクトカメラですませてしまっているのに...。老人に負けてしまっている。そしてここには若者が一人もいないじゃないですか...。若者は物欲が勝り、先に書いたフリマへと流れているのです。なぜだ...!! こんなに梅が綺麗なのに。こんなにも異様でシュールな光景が見れるというのに。そして身体一杯に自然と芸術が感じ取れるというのになぁ...。こんな場所はあまり無いんだぞ!!



万博の後に太郎氏は語っております。「あれが作られた頃は高度経済成長期の絶頂期で、日本中が自信満々の時代だった。そこへ万国博。恐らく全体が進歩主義、モダニズム一色になることは眼に見えていた。そこで私は時代を逆に時空を超えた、絶対感。馬鹿みたいにただどかんと突っ立った『太陽の塔』を作ったのだ。現代の惰性への激しい挑みの象徴として」(自伝抄より)確かにそのとおりです。彼が作ったこの塔は、時代を超越して存在し続けていると思います。彼が貫いていた「対極主義」そのものと言っても過言ではないです。



「太陽の塔」が作られてから36年がたちました。「太陽の塔」は日本社会の現実に対立し、挑発を続けていると思います。そこには常に己自身と向き合わねばならない、我々人類の姿が写し出されているのではないでしょうか。かくも広大なこの敷地の中央に、どかんと立ち続け、ただひたすら我々に向って「未来」でもなく「過去」でもなく、『今』に対して挑み続けろと語る物体。「生きる」ということそのものを表した、芸術を超えた芸術作品なのだと確信しました。



お土産は万博公園内で売っていた「太陽の塔」のミニチュアを買いました。小さい。まさに本物とは対極的であります。家に帰って、本棚にちょこんと飾っています。そしてこのミニチュアを見るたびに、あの巨大なオブジェが発したそのメッセージを感じるのです。いゃあ、面白かった。(完)

2006/04/07

一澤信三郎帆布



お家騒動で揺れておりました一澤帆布ですが、前社長の一澤信三郎さんが「一澤信三郎帆布」として新会社を立ち上げ、ついに4月6日にお店をオープンさせたそうです。いやぁ、とりあえずはおめでとうございます。以前も書きましたが(2月25日blog参照)モノづくりの本質を突き詰めている職人さん達がいるお店なので、ぜひとも再開して頂きたかった。僕も嬉しいです。信三郎さんがコメントを出されていましたが、伝統を守りつつ、新しい商品にもチャレンジしていくという姿勢で行くと...! 素晴らしいです。早速僕も京都へ行って、バッグを買いに行きたいなぁ。

2006/04/06

アニマルテイルズ


海洋堂「アニマルテイルズ」シリーズの日本の動物第11弾が発売されました。その造形のクオリティに関しては、もはや言うに及ばずですが、それ以上に毎回関心させられるのが動物たちのポーズであります。今回も各々の動物たちの特徴をうまく捉えた絶妙なポーズを立体化してあります。これが他の食玩とは違う海洋堂造形の凄さですね。原型制作の松村しのぶさんは、このチョコのオマケに魂を込めているのでしょう。素晴らしいです。もともと食玩ブームのキッカケを作ったのもこのシリーズでした。最初はフルタ製菓で発売してましたが、お家騒動に揺れ、紆余曲折を経て、今のタカラからの発売となりました。ところが昨年タカラとトミーが合併するにともない、いろいろと問題があるのか、どうもシリーズの存続が危ぶまれているようです。ぜひともこのシリーズは続けて欲しいと思います。

2006/04/05

あたらしい教科書


いつも個性的な本を出版しているプチグラパブリッシングから「あたらしい教科書」という本が出たので、読んでみました。教科書といっても、本当に学校で使われるモノではなく「雑貨」とか「本」といったテーマについて、それぞれのエキスパートがわかりやすく、いろいろと現況を語ってくれるというモノです。例えば「本」は、企画誕生から編集、デザイン、印刷、そして取次を経由して書店に並び、読者の手に届くまでをわかりやすく掲載。これがいろいろと知らないことがあったり、知っていることもあらためて復習になったりで、面白いです。とくにこのテーマに興味がある人は、知っておいた方が良いことが端的に書かれてあるのでお勧め。手になじみやすい装丁もGoodですね。教科書をこんなに楽しく読んだのは初めてです。現在「0学び」、「1雑貨」、「2本」の3冊が刊行されています。今後もぜひシリーズを続けてほしいです。1,575円。

特集 太陽の塔(中編)



入り口からの「太陽の塔」を眺め終わった我々は、その足下まで近づいてみることにしました。「太陽の塔」の周りには対象物がないため、スケール感がつかみにくいのですが、ちょうどゴジラが実在したらこんな大きさかなという感じです。うーん、やはりこれを作ろうと思い立って、アホみたいにでかい芸術作品を作った太郎氏は本当に凄いとますます実感します。彼こそゴジラかもしれません。




それではひとつひとつをよく観察してみましょう。まず「太陽の塔」の手のようなものを真横から見ると、意外に後ろへそっているのがわかります。なんだかペンギンのようですね。今正に飛び立たんとしているのか、それとも全身でオーラを放っているのか。先が細く、太郎氏の作品ではおなじみの形態です。ただ、他の作品のものより真っすぐ伸びていますね。万博当時は、手の中をエスカレーターで上がれたとか。...とこの時点で、見るのに飽きたのか、彼女は、裏の広場で催されていたフリーマーケットへ、興奮する僕を尻目に行ってしまいました。そこには、かつてお祭り広場として建てられていた丹下健三設計の巨大な屋根の一部が置いてあるではないですかっ...! 誰もそんな事はつゆ知らず、その周りではフリマで盛り上がっています。日曜日の昼下がり。みんな...! この巨大な芸術作品が眼に入らないのか...!? 芸術より物欲か。



次に「太陽の塔」の3つの顔です。正確には顔は4つあり、万博開催当時は、中に入れて、地下に第4の顔があったそうです。今は封印されて見れません。お腹にあるぶっちょう面の顔は、何だか世の中に相当不満があるようです。それとは対照的に頭にある金色の顔は、今も光り輝いています。当時はこの眼の部分がサーチライトを使用していたので、眼から光線を出すように、夜空に向って光っていました。そして背中に回ると、世の中を悟りきったような黒い太陽の顔があります。一説にはこちらが正面だという説もありますが...。うーん、とにかくカッコいいです。






いゃあ、いくら眺めてても飽きません。野ざらし状態なので、かなり表面の汚れが気になりますが、それを吹き飛ばす程の存在感です。さすがにフリーマーケットに来た人も、「太陽の塔」は知っていてもそれを見るのは初めてだからか、口々に「でかいっ!」という声が、ちらちら聞こえてきました。でも不思議と怖くは見えないんですよね。(つづく)

2006/04/04

横浜高等学校優勝


春の選抜高校野球、横浜高等学校が優勝いたしました。おめでとうございます。僕は仕事でちょっと絡ませて頂いておりまして、影ながら応援していたただけに、嬉しいです。川角投手は凄かったですねぇ。いやー、高校野球って良いですね。見ていて(今日はラジオで聴いていてですが...)気持ちいい。一生懸命純粋に野球にうちこむ彼らの姿は、本当に美しいです。青春です。感動です。本当におめでとう。

2006/04/03

河童の手のうち幕の内


「河童の手のうち幕の内」というタイトルの文庫本を読みました。著者は妹尾河童さん。妹尾さんといえば、昔父親が買ってきていた週間誌(新潮だったか朝日だったか...)だったと思うのですが、何かのエッセイを連載していました。子供だったのでエッセイ自体は読まなかったのですが、そこに載っている精密なペンタッチの俯瞰図の挿絵を見るのがいつも楽しみでした。妹尾さんと言えばこの俯瞰図の絵が有名ですよね。(本業は舞台美術家ですが)この本を読んで初めて知ったのですが、河童って名前は改名して本名にしてしまったことや、誰でも描ける俯瞰図の描き方の秘密が載っていたり、また旅のエピソードでのやんちゃ振りは凄いものがあるなぁと思いました。気取らない作者のように、さらりと読めて面白かったです。

2006/04/02

猫の舌



以前も書きましたが、HAL9000は猫ですのでとにかくいつも身体中を舐め回してグルーミングしております。やり始めたら、いったいいつやめるのだろう...と心配になるぐらい舐め続けております。自分の身体だけに飽き足らず、寝ている間に僕の手やら顔やらをベロベロと舐め回されるときがあるのですが、猫の舌の表面はおろし金のように尖っているんですよね。そうすると舐められると痛いのです。ズリズリと音がするほど痛い。うーむ、やはり猫の舌は、毛を整えるように出来ているのですね...。おまけにすごく長いし。ふーん、面白いなぁ。

特集 太陽の塔(前編)



京都に行ったついでに大阪万博記念公園まで足を延ばしてきました。目的は岡本太郎の「太陽の塔」を見る事です。もともと僕は、この万博記念公園がある千里ニュータウンで生まれておりまして、3歳の頃引っ越したのではありますが、その後また千里に7年半ほど住んでいた事があり、僕にとって千里は故郷みたいなところであります。一応2歳の頃に大阪万博には行っておりまして、うっすらとではありますが記憶も残っています。でも、ここに住んでいた頃もそうですが、ほとんど「太陽の塔」の事に関しては、さほど関心がありませんでした。その後東京に出て、岡本太郎について知り始めてから俄然興味がわき、「太陽の塔」について詳しく知りたくなったのです。そしてその後、過去に2度程見に行きました。その時はカメラを持っていかず、撮影はしていなかったので、今回こそはと撮って参りました。




まずは千里中央から万博記念公園駅へモノレールでまいります。公園の木々の中からにょっきり出ている金の頭の部分を見て、あらためてこの芸術の塊の異様さを感じます。それを察してか今にも雨が降りそうな程、雲が立ちこめてきました。近づくにつれますます興奮は高まり、いよいよ公園入り口から中に入ると、唐突にそいつは待ち構えておりました。バーン! 久しぶりに見る「太陽の塔」は、相も変わらず異様なエネルギー波を放ち続けながら、そこにドカッと立っていました。




一緒に行った彼女がまず口にした言葉は「でかーっ!」であります。写真でこの巨大さが伝わりますでしょうか? 全高約70mの巨大な芸術作品であります。いやはや本当に、あきれる程でかい...。太郎氏いわく「万博はお祭りなんだから、ベラボーなモノがないとダメだ!」...ということでこれを作られたそうですが、話はもちろんそう簡単にはいきません。しかし太郎氏は様々な圧力に屈する事無く、こいつを作ってしまったのです。うーん、とにかく圧巻。では、もっと近づいてみましょう...。(つづく)