2006/06/30

クルップ プロッツェ



TAMIYAから展開されている1/48MMシリーズに、ドイツの6輪軽トラック“クルップ プロッツェ”がモデル化されました。僕が小学生の頃、やはりTAMIYAの1/35MMシリーズを作っていた時がありまして、“クルップ プロッツェ”が当時1/35でモデル化された時、もの凄く輝いて見えた事を思い出します。こんな地味な車両までモデル化してしまうTAMIYAのセンスに、子供心ながら、友達と感動しておりました。今回、こいつが1/48スケールで発売される事を知って、ふと昔の事を思い出した次第です。それにしても相も変わらずのTAMIYAのサービス精神振り。ドイツ軍の兵士のフィギュアが8体もついて、もちろん一人ひとり違ったポーズで再現。ドラマ性が感じられる出来となっています。凄い...。うーん、久しぶりにプラモデルが本気で作りたくなってきました。7月発売。

2006/06/29

斜陽


夏目漱石、三島由紀夫に続き、太宰治の「斜陽」を読みました。もちろん題名は知っていたのですが、その内容はまったく知りませんでした。でも太宰の代表作だし「人間失格」はすでに読んでいたので、こいつを読んでみることにしました。ガガーン。面白かった...。滅びていく貴族(だった)3人の親子(母・娘かず子とその弟である息子直治)と一人の作家上原を、その娘である主人公かず子の告白形式でせつせつと破滅へ向っていく様を書いたものです。この4人全てにおいて、太宰治の人格が宿っているように感じました。もともと津軽の大地主であり名士でもあった父のもとに、11人兄弟の6男坊として生まれ、末っ子のほうだったからか、親の愛情はほとんど受けられず、貴族階級に反発心をもつと同時に罪の意識も持ち、東京大学に入ってからは政治運動に参加するも、挫折。自殺を計るが、これも失敗。やけくそで薬やら何やら手を出すも、こんなダメな自分がいる事を世間に少しでも知ってもらえば希望を持つ者もいるかもしれないと思い、自殺するつもりで遺書として書いた小説「晩年」が、芥川賞をとってしまう。以下、薬と自殺と女と執筆の繰り返し...という凄まじいプロフィールの持ち主である太宰治。彼は男性なのに、女性が主人公で告白形式を用いて書いているという点で、今読んでもこれはかなり新鮮に感じました。だからこそより一層のリアリティを生むのかでしょうか。これが男性だったら、あまりにも作者と重なるので、真実に近づきすぎるのでしょう。この作品が傑作なのは、その辺にあると思います。物語最後の弟直治の姉かず子にあてた遺書は、夏目漱石の「こころ」の先生の遺書を彷彿させます。かず子の革命と恋は、どうなるのか...。「斜陽」は、とくに女性にお勧めしたい。新潮文庫。324円。読むしかない。

2006/06/28

ぼくらのマイケル情報3



アォ! 先頃来日したばかりの僕らのマイケルが、身辺が徐々に落ち着いてきたからか、音楽活動を再開するため欧州への移住を検討していることが発表されました。フゥー! マイケルは現在、油田王のお友達がいるバーレーンを拠点に過ごしているのですが、やっと本職に戻ろうと思い始めたみたいですね。ポォー! どうせなら日本で活動すればよいのになぁ。欧州のどこに住むかはまだ検討中だそうです。でも...、どこがマイケルにとって良いのかな...。やっぱイギリスかな。そして、長年一緒に働いてきたマネジャーたちスタッフとの関係も絶って、気分一新で音楽活動に臨むとか。うーん、本気なんだねマイケル!来年発売予定のアルバムに期待が持てます。楽しみですね。シュクチャク!

2006/06/27

nico.


ウィルコムからストレート型端末 "nico."が登場するそうです。カメラ等はないシンプルな携帯で、機能を通話とメールに限定してます。カラーバリエーションはブルー・イエロー・ピンク・グリーン・チョコと、POPなデザインで遊び心もあり、なかなか良さそうだなぁ。ウィルコムはPHSながら個性的なモデルが多く、最近ではW-ZERO3が人気だったのも記憶に新しいところです。子供に持たせるのに、良さそうですね。値段が安いところもいい。7月から順次発売だそうです。でも何でnico.って名前なんだろう...。

2006/06/25

仮面の告白



「金閣寺」(6月14日blog参照)に続き、三島由紀夫の「仮面の告白」読みました。この作品は三島由紀夫のデビュー作で、いわば自伝的作品。女性に対してプラトニックな愛を抱きつつも、性的には不能であることを、自己のあり方を振り返り、告白体形式で追求しているお話です。いやまあ、凄まじいです。自分の事をここまで赤裸々に書けるのでしょうか...。いや書かずにはいられなかったのでしょう。だからこそ、書かれている文章が肉迫してくるように感じるのか。ここでの彼の性に対する欲望は、単純に男性に向けられているというモノではない。世間的には変態的といわれてもおかしくはないのですが、深く渦巻く人の感情は、確かにそう簡単に割り切れるものではありません。読めば変態も納得の説得力です。若干24歳で、このような作品を発表したとは...、衝撃的ですね。うーん、面白かった。その後の三島作品の全ての原点だ。新潮文庫。438円。

2006/06/24

ジャスパー・モリソンのデザイン


先々週、SuperNormal展を見に行ったときに、そのジャスパー・モリソンさんの作品集「ジャスパー・モリソンのデザイン」が出ていたので、思わず購入し、読みました。もともとこの本は「everything but the walls」を日本語訳し、新たに編集したものなのですが、これには最近までの仕事(スーパーノーマルも入ってます)まで網羅されており、巻末には1981年から2005年までの全作品リストと解説までついているのです。うーん、嬉しぃ。家具のデザインからプロダクトデザイン、はては路面電車のデザインなど、彼が手がけてきたデザインを彼自身が紹介し、自身の仕事へのアプローチ方法、もののふさわしいあり方、あるべきもののかたちとは何かを語ってくれます。デザイナーとはかくあるべきのお手本のような人です。人が生きていく上で欠かせないデザインという行為の中で、今この時に、深澤直人さんとともに『スーパーノーマル』というキーワードを我々に投げかけるジャスパー・モリソンさんから眼がはなせません。深澤直人さんの本「デザインの輪郭」(1月15日blog参照) と共にお勧めの一冊です。

ご近所キャッツ[第2回]



シリーズ「ご近所キャッツ」。その第2回は、我が町池上に住む猫、昔ダンサーをしていたという猫のマリーさんと、かつてここいら一帯の親分猫をつとめていた権三郎さんの登場です。まずはマリーさんにお話を伺いました。

「マリーさんは何でも昔、池上本門寺の境内で、夜な夜なダンスを披露なさっていたとか...」
「えぇ〜、そうよ。以前は春になると、毎晩境内で激しく踊ってみせたわね...」
「どのくらい前ですか?」
「あなたっ、失礼ねぇ〜。それじゃあ私に年齢を訊いているようなもんじゃないのっ!」
「ああっ、失礼しました。では...、踊りはもうしてらっしゃらないのですか?」
「い〜いえ。今でも秋になれば、少しだけど踊るのよ。今でも私の踊りで、若い雄猫は、相当寄ってきちゃうから、困るわね〜」
「どういうダンスなのですか?」
「そうねぇ...。いまで言うHIP HOPってやつね。もう胸も腰もお尻もフリフリなのよ〜」
「そっ...そうですか。では秋になったら、ぜひダンスを見に行く事とします。楽しみですね」
「おほほほほっ」




「では次は権三郎親分さん。親分さんは、今はもうすっかり隠居生活ですか?」
「 ............ 」
「あのう、親分さんは、昔池上でのかなりの逸話があると聞いたのですが、何かその辺のお話しを聞かせて下さいませんかね?」
「 ............ 」
「あ...のう、親分さんはおいくつですか?」
「 ............ 」
「その眼の傷は、どうされたのですか?」
「 ............ 」
「親分さんの好きな食べ物は...?」
「 ............ 」
「あ...えーと...」
「兄さんよ...、男がべらべらそうしゃべるもんじゃねえよ」
「...! しっ...失礼しました!」 

...ということでまた次回!
おふた方、ありがとうございました〜。

2006/06/23

W杯サッカー日本3


乾杯! いや違った...。完敗! ドイツW杯、日本対ブラジル戦。結果は日本の負けでした...。奇跡は起こせませんでした。うーむ、残念。でも日本の選手陣はがんばっていたと思います。それでもの結果ですから、まさにこれが今の日本チームの実力なのでしょう。ジーコ監督並びに日本代表選手陣の方々、本当にお疲れ様でした。拍手。

2006/06/22

L1


松下から一眼デジカメ「DMC-L1」がついに正式発表された。いろいろと全貌が見えてきました。まずフォーサーズ規格を採用しているので、オリンパスのズイコーレンズなど23本の交換レンズが利用可能。加えて、同時開発のライカレンズは、手振れ補正機構付きの「 D VARIO-ELMARIT」が付属。液晶ディスプレイで被写体を見ながら撮影できる「ライブビュー」機能も搭載。そしてCCDに付着するホコリを超音波で自動除去する「ノンダストシステム」も備えてます。いやもう至れり尽くせりなカメラです。外観も、一見レンジファインダーカメラのようで、極めてアナログチックで好感が持てます。でも、ちょっとずんぐりむっくりか...。撮影操作も、絞りやシャッタースピード、フォーカスは、はダイヤル操作で行うらしい。うーん、忘れていた感覚がよみがえるのか。また、ペンタプリズムを使わないあたりが、オリンパスの技術も垣間見えます。松下はハイアマチュア向けの「プレミアム一眼」を目指すとか。これはなかなか良さそうです。松下の力の入れっぷりが、ずんずん伝わってきます。ソニーの「α100」が7月21日発売なのに対して、「「DMC-L1」は7月22日発売だそうです。ついにデジカメ戦国時代の幕開けだ。ゴゴゴゴ。(風の音)

2006/06/20

HAL9000 in BOX


HAL9000は猫なので、狭い場所によく入るのは既にお伝えしました。そこでダンボール箱に入ってもらいましたら、彼がパフォーマンスを披露してくれました。ご覧ください。




「................」




「フミミッ!」 (一部画像修正をほどこしてあります)




「むむぅ〜...!!」




「ホミャアッ!」




「プフゥッ!」

うーん、猫って本当に身体が柔らかいですね...。
ありがとうございました。

(完)

2006/06/19

W杯サッカー日本2


ドロー! 北朝鮮のテポドン2号の発射準備が着々と整っているその頃、ドイツではW杯、日本対クロアチア戦が行われました。結果はみなさんご存知の通り、引き分けに終わりました。クーッ...! 悔しい...。勝てると思っていましたが、ダメでした。前半、クロアチアのスルナ選手のPKを川口がスーパーセーブでとめました。いやこれがなかったら、負けてましたね...。前回のオースラリア戦よりかは、日本は積極的にシュートを打っていたと思います。でも、入らない...。暑さも手伝ってか、後半最後の方は、消耗戦でした。両者バテバテか。なんとかの引き分けですね...。とにもかくにも日本の選手陣、お疲れさまでした。ここまで来たら、もはや背水の陣で強豪ブラジルと戦うしかない! がんばれ日本!!

2006/06/18

HAL9000伝 その16


梅雨の時季に入ったからか、はたまた夜中にまともに寝ず暴れ回っているからか、こちらが昼間家にいても相手をせずにいると、HAL9000はポテリと寝てしまう事が多いです。この頃は、蒸し暑いからか冷たい床面を選んで寝ているようですね。窓を開けると風がそよそよと入って気持ちがいいのでしょうか、窓横の棚の上がお気に入りの場所のようです。こうして横でおとなしく寝ていてくれるのが、飼い主としては理想の形です。早く梅雨が終わって欲しいなぁ。ジメジメ。

2006/06/17

20060621


松下のデジカメサイト“LUMIX”で、何やら意味深な広告がうたれています。LUMIXサイトから入ると「2006年6月21日 何かが起こる」とありますが、一眼デジカメの「DMC-L1」の発表でしょうか...? 「DMC-L1」はその横に別のサイトへのリンクが貼られているし、他の製品の発表なのかな。カウントダウンの数字まで表示されております。なんかSONYのαシリーズに思いっきり対抗意識を燃やしているのが感じられます。Panasonicも一眼デジカメを本気で開発しているようなので、その気迫はひしひしと伝わってきますが。画面には、黒バックに一輪のバラも写っていますが、はたして何を意味するのか。答えは6月21日を待つしかないようです。わくわく。

2006/06/16

天国へのカタパルト



先日の六本木アクシスへ向う途中、ドン・キホーテ六本木店の前を通ったのです。ちょっと前に騒がれた、屋上にジェットコースターを走らせようとしたが、周辺の猛反対にあい、建設を途中で断念したコースターのレールを見つけたので、しげしげと観察してきました。いくら夜の街六本木とはいえ、あんなところにコースターを建てて動かそうというのだから、そりゃあ住民からわんさか文句が出て反対するのも、実物を見たら妙に納得しました。常識はずれのドン・キホーテらしいと言えばらしいのですが...。確か大阪では屋上に観覧車を建てて話題をとっていましたが、対抗してジェットコースターとは、なかなかの狂気っぷりです。いわゆる前へ進んで、登りきったら後ろへ進むコースターを作ろうとしていたようで、下から見ると銀河鉄道999の線路のように見えなくもないですね。しかし今となっては、何だか祭りの後のむなしさのごとく静かに立ち上がっているコースターのレールが、六本木の街らしく、エロチックな男性シンボルにも見えます。しかも皮肉な事に、立ちっぱなしというのが、やりきれなさを感じさせます。僕自身は、ここのお店の中には入った事がありません。もともとドン・キホーテ自体、好きではないのです。お店の中の、あの圧倒陳列というやつに、やはり狂気と恐怖を感じるのです。あと、おもちゃ売り場とアダルト向けのおもちゃ売り場が隣接してたりするのはいかがなものかと思うのですが(ここのお店はどうか知りませんが)...。他にも思うところがたくさんありますが、言い出したら切りがないのでこの辺で...。六本木にお立ち寄りの際には、ぜひ見に行く事をお勧めします。そして、非常識を認識して、常識に立ち戻りましょう。

2006/06/15

HAL9000伝 その15



HAL9000は時々、物陰からジーッとこちらの様子を伺っている事があります。だいたいが何か獲物(猫のおもちゃ)に飛びかかろうとしている時ですが、僕の行動を伺っている事もあります。普段は遠慮なしに突然背中に飛びかかってきたり、いきなり飛び出してカーテンへまっしぐらに飛びついたりなのに...なぜか時たまジーッとおとなしくこちらの様子を伺っている時がある。別にこちらは本を読んでいたりするぐらいなのだが、やはりそこには彼しか知り得ない何かを見いだしているようです。そんな時は僕もジーッと睨み返してやります。そうするとプィッと横を向いてしまいます。そんなHAL9000が今日も物陰から見ていたので、1枚撮ってやりました。ジーッ...パチッ。うーん、いまいちか...。ニャー。

2006/06/14

金閣寺



三島由紀夫の「金閣寺」を読みました。何年か前から寺等の建築物にも興味を持ち、昨年は京都に行き金閣寺を見てきたのも手伝って、この本を読まねばと思っていたのですが、いかんせん他の本を読むのに忙しく、読めていなかったのです。この前、夏目漱石を読んだので、なんとなく次は昭和の文豪を読もうと思い立ち、彼の「金閣寺」を選んだのです。いや面白かった。この本は、昭和25年に実際に起きた、金閣寺全焼事件を題材に、その犯人である金閣寺の僧である青年を主人公に、告白形式で綴った物語であります。どんな事柄にも当然、そのプロセスを経て行われるのであって、彼が金閣寺を燃やすに至るまでを克明に書かれております。ドモリというハンデを背負い、その事が常に主人公に対して悩ませる種となる。美しい有偽子に心を奪われるもかなわず、その死を願い、かなう場面は強烈でした。己と対称的な美に対する幻想を抱き、ついには破壊しようとする主人公。自分を受け入れるが、全くタイプの違う二人の友。自殺。老師。父。母に対する憎しみ。そして軍服。お茶碗。着物。女。乳房。このシーンは、究極のエロティシズムです。こんな話を書けるなんて...三島は凄いなぁ。主人公の告白は、三島の告白とも読めてきました。これは誰しもが、この主人公にどこかしらに何か共感を覚えるのではないでしょうか。三島の表現者としての真剣さを感じる。うーん、屈折している。新潮文庫。552円。

2006/06/13

W杯サッカー日本


負けた。サッカーワールドカップ初戦。日本対オーストラリア、1-3で負けました...。前半は、ちょっと押され気味だけど川口選手がよく守り、なんとか中村選手が1点を取りました。後半は、逆になかなか日本は手堅く守り、チャンスがあればシュートを打ってはいたが、追加点が取れない。でも...、でもなんとかこのまま1-0で勝てるのではなかろかという後半39分、豪州ケーヒル選手に1点を取られてからは、あれよという間に追加2点を入れられ、日本は負けました。くーっ...悔しいです。いやしかし、負けたものは仕方ありません。気持ちを切り替え、次戦対クロアチア戦に備えるべし。今はとりあえず日本の選手達、お疲れさまでした。そして次戦こそ、勝利だ日本!

2006/06/11

Super Normal



六本木のアクシスで行われている「Super Normal」展を見に行ってきました。プロダクトデザイナーのジャスパー・モリソンさんと深澤直人さんのキュレーションによる展示で、「普通」の中にひそむ本質的なモノの魅力を見出そうとしたものです。あまりに普通すぎてデザインを意識させないモノが、じつはなかなか手放せなかったり、愛着をとても感じていたり、存在感を持っていたりするのではないか...。そのようなモノの概念を「スーパーノーマル」という言葉に集約させて、私たちにメッセージを投げかけているなと感じました。私たちが意識せずに感じる「普通」なモノこそ、本来のモノのあり方ではないか。誤解され大量に生み出される「見た目デザイン」なモノに翻弄され、本当に良いモノが見えにくくなっている現代において、この考え方は非常に重要であると思います。ここに置いてあるモノは、誰もがどこかで使っていたり、見た事が有るものばかり。でも普段はそんなに意識して見ていないけど、知らずによく使っているのでしょう。でも、そんなモノ程、ものすごく考え抜かれて作られてるのですが、それを感じさせない心地いいモノだったりするのです。何があるかは、ご自分の眼で確かめられれば一番良いのですが。入場料無料です。行くしかない。7月2日まで。

電信柱





昔、宮沢賢治の童話で「月夜の電信柱」というお話しを読みました。真夜中に電信柱の兵隊がドッテテドッテテ、ドッテテドなどと唄いながら行進をするというお話です。いやこれはシュールでファンタスティックで奇妙なストーリーでとても面白かった。ところで現代の町並みは、その電信柱がまあ何と多い事でしょう。外で建物の撮影をする時は、必ずこの電信柱から無数に伸びている電線が邪魔になります。そういう視点で町中を見ると、どこもかしこもこの黒い線が眼に入ってきます。我が国は景観よりもメンテナンス性とコスト優先だからか、電信柱はあちこちに建ち放題です。もちろんコレが無いと電話や電気は供給されないわけですが、ガスや水道のように地中に埋めるというわけにはいかないのでしょうかね...。銀座の街のなんかは、全てケーブル類を地中に埋め込み綺麗なのですが。しかしながら、電信柱自体はとてもカッコイイ形体をしています。何と言うか、とにかくカッコいい。SFの香りが漂っているのです。クレーンと共に、とても魅かれるアイテムですね。無数に結ばれる電線とそれをつなぐ電信柱。その向こうには建設中の巨大マンションにクレーン...。うーん、シュールな風景だ。ゾクゾク。宮沢賢治がこの風景を見たら、どんなお話を書いたでしょうか...。

2006/06/09

サントリー天然水



サントリーの「天然水」が、毎年恒例のBIRDTALESシリーズのキャンペーンを展開しておりまして、おまけに海洋堂原型制作の動物フィギュアがついてきます。相も変わらず松村しのぶさん率いるチームが作る動物たちは素晴らしい出来です。造形物の細かさが凄いと言うよりも、むしろ多少デフォルメされて簡略化されたディテールなのですが、そのひとつひとつの動物たちの特徴を捉えたポーズが良く、感心させられます。例えばこのホシガラス。サーッと飛んでいる瞬間を気持ちよくボトルキャップの上にジオラマで再現しています。各々の動物たちのドラマが、ここから想像させられます。また塗装も年々細かくなっていますね。とくに眼をつや有りの塗料で塗り分けているので、見る角度により眼がキラッと光ってみえるのです。中国の工場での人海戦術で、ここまで細かく塗り分けるクオリティは、うーん本当に凄い。これもシリーズ継続希望です。

2006/06/08

ビリー・プレストン



ビリー・プレストンが亡くなりました。ちょっと「えっ!?」って感じでビックリしました。昨年腎臓移植手術を受けたそうですが、うまくいかなかったみたいで11月からずっと昏睡状態が続いていたそうです。ビリーといえばバングラデシュコンサートで元気に歌っている姿をいつも思い出します。あそこでのビリーのパフォーマンスは、心底歌う事が楽しいというのがひしひしと伝わってきて印象的でした。ビートルズのゲット・バックセッションでも、彼はひとり楽しそうに演奏して、メンバーのピリピリムードを吹き飛ばしていました。今夜はビリーのアルバムを久しぶりに聴くとします。まだまだ歌い続けてほしかった...。享年59歳。合掌。

2006/06/07

α100


SONYの一眼デジカメがようやく発表となりました。その名も「α100」。...この名を聞いて思い出すのが先日PENTAXより(5月23日blog参照)発表された「K100D」です。解像度はSONYが1000万画素を出してきていますが、その他の仕様はかなり近いです。PENTAXを相当意識しているのでしょうか...。「α100」のパッと見の印象は、外観に今までのサイバーショットのイメージは無く、コニカミノルタの一眼デジカメのメーカーロゴの部分だけを取り替えただけの感じを受けます。どっこい細かい部分をよく見ると、このカメラにかけるSONYの意気込みがひしひしと感じられます。コニカミノルタ譲りのαマウントに、ボディ内部に手振れ補正装置を仕込んでおります。そして実売価格10万円前後とのことなので、コニカミノルタユーザーはもう買いですね。レンズもいきなりかなりの本数を出すみたいですし。おまけツッアイスレンズ(メイドインジャパンですが...)も出ます。銀座のソニーショールームでは先行展示もされるみたいです。手に取って見れれば良いのですが...。精密光学機器は、昨日今日の技術で作れるものではなく、長年のノウハウがかなり必要な工業製品です。いってみれば、自動車と同じくその国の国力をも示すモノと言えるでしょう。それだけに、日本のメーカーにはがんばってもらいたいです。7月発売。

2006/06/06

きょうの猫村さん2


全国推定50万人猫村ファン待望の「きょうの猫村さん」第2巻が発売されました。前巻につづく伏線が少しずつ解明される反面、新たなるキャラなどの登場により、物語はより深みを増してきました。相も変わらずの、コマ運びのテンポ、鉛筆タッチのユルさ加減が絶妙です。また背後にさらりと描き込まれているモノや、猫村さんが唄っている鼻歌等、真剣に読むと思わず吹き出してしまいます。作者のほしよりこさんのセンスは本当に素晴らしいですね。手ぬぐいと猫村石鹸がついた限定版が、即日売り切れとなってしまい、手に入れられなかったのが残念です。しかし考えてみればこの漫画、毎日1コマテンポで進むということは、第3巻の発売は1年近く先か...。早く続きが読みたいなぁ。Web上では毎日1コマ読めるのですが、やはり一気読みしたいのが心情です。とにもかくにも、猫好きでない方も、おススメの漫画です。マガジンハウス。1200円。

2006/06/04

背水の陣



赤瀬川源平さんの「背水の陣」という本を読みました。これは、著者が環境問題をテーマに語ったエッセイ集なのですが、そこはもう彼の事ですので、堅苦しさの無いユーモアあふれるモノとなっております。でもテーマがテーマなだけに、珍しく危機感を相当に感じながら書いているなと思いました。著者が冒頭の前書きで述べていた「未来は無限に開かれているわけではない...そう自覚するほかない今日、その場限りの物品と付き合って楽しいだろうか」という言葉に共感します。世の中が便利になっているという錯覚を我々みんなが自覚しない限り、環境問題どころではないと思います。我々は有限である閉じた世界に住んでおり、人間が住んでいられる環境は、常に己が意識して築かない限り、自然は厳しくそして容赦なく人間を打ちのめすでしょう...。正に背水の陣、必死の覚悟を持って挑まなければならない。そんな事を、極めて普通の人に近い著者が、優しくそして少し厳しく語っている本なのです。日経BP社。1,500円。

2006/06/03

観覧車




仕事で横浜市営地下鉄の「センター北」駅まで出たんですが、駅前の阪急モザイクモールというショッピングセンターがありまして、その屋上になんと観覧車がのっかっているのです。こ、これは...! ということで早速乗ってみることにしました。乗り場はレストラン街の中にあります。ちょうど昼時に訪れたからか、近所のプチセレブな奥様方が子連れでわいわいと賑わっていたのですが、誰一人として観覧車に乗っていないのです。こ、これはいったい...!? 僕は並ぶことも覚悟して、入場券(大人400円)を買い挑んだのですが、入り口前でたむろしている奥様方は、向かいにあるパスタ屋さんを待っている方々でした。まぎらわしいので、入り口のそばで待たないでほしいですね...。気を取り直して、係の人に券を渡して乗り込みました。係の女性はとても愛想があって良かったです。しかし...僕一人しか乗っていないので貸し切り状態です。たった一人で乗る観覧車はちょっと寂しいですね...。音声案内で景色の説明でもあるかと思ったのですが、なにもありません。静かに観覧車は、ゆっくりと上っていきます。高いなぁ。心細いなぁ。寂しいなぁ...。あ...! なんとモザイクモールの前では、巨大マンションが建設中で、大型クレーン達も休憩中なのか、おしゃべりをしているではないですか。

クレーンA「この頃なんだかものすごく忙しいよ...」
クレーンB「うん。僕もここが終わったら、すぐ隣のセンター南に行かなきゃならないし」
クレーンC「そうね。私もちょっと前までは、そんなにでもなかったんだけど、最近やたらとマンションの仕事が増えたわねー」
クレーンD「以前はオフィスビルばかりだったけど、ほんとマンションばかりだ」
クレーンA「こんなに建てて...あまらないのかな」
クレーンC「あら、仕事が増えてるんだからいい事じゃない」
クレーンD「でも忙しすぎて、ちょっと疲れたな...」
クレーンB「僕なんか来年までスケジュールがいっぱいだよ」
クレーンD「ハァ〜、休みたいなぁ...」

...などと話を聞いていたら、あっという間の12分。1周してしまいました。やっぱり僕以外は誰も乗っていなかったようです。それでも観覧車は、ひとり静かに回り続けています。ふーむ。

2006/06/01

タリーズコーヒー・チョコレートミント



以前紹介した(5月2日blog)スタバのミントに対抗してか、タリーズコーヒーもオリジナルミントを発売したようです。コーヒーを良く飲むようになったので、会社近くのタリーズコーヒーに行ったらレジ横で見つけました。こちらはただのミントではなく、チョコレートミント。ゴールドなスライド式パッケージもなかなかクールです。開けると、タリーズのロゴマークが出てくるし、浮き出しパンチング加工まで施されてます。うーん、なかなかよく出来ているなぁ。ヒントミントと協力し、日米共同で開発したオリジナルレシピのミントタブレットだとか。味もなかなかおいしいですね。いいじゃないですかコレ。値段がちょっとお高いか。380円。

破壊



先日恵比寿の裏通りを回っていたら、アパートの取り壊し現場に遭遇しました。土曜日だったせいか、現場はお休みのようで、取り壊しが一時停止されている状態でした。このような裏通りも、街のリ・ニューアル化がどんどん進行していますね...。重機によって壁面がガッツリとはぎ取られ、壁の間から断熱材が覗いていて、まるで建物の解剖を見ているみたい。かつて住んでいた人がそのままに残していったのでしょう、赤いソファが残されていたのが生々しくて印象的でした。まるでキューブリックの映画の小道具みたいだ。この現場で見る重機群は、悪役以外何者でもありません。ここにかつて様々な人が、様々な問題を抱え暮らしていたのでしょうが、やがてその人達は別の住処へ移り、後に残った住居はこうやって粉々に破壊されていくと同時に、その事実は過去となりはかなく消えていくのか...と思ったりしていました。そしてここも取り壊した後は、またマンションでもおっ建つのでしょうか。まさに東京は、破壊と再生の街だ。